RED WING (レッドウィング) Classic Work 6inch Moc-toe (クラシックワーク6インチモックトゥ)
レッド・ウイング社は世界でも数少ない、自社でタンナーを持つ靴メーカーです。レッド・ウイング社が、現在100%子会 社となっているタンナー、S.B.Foot(エス・ピー。フット)社を買い取ったのは、1987年のこと。レッド・ウイング社と同じ ミネソタ州レッド・ウイング市にあり、経営不振に陥っていたS.B.Foot社を救済し、存続させるためでした。
奇しくも、 S.B.Foot社はレッド・ウイング社の創業者チャールズ・ベックマンが社の創業以前、自分の靴屋を始めるさらにその前に働 いていたところでもあり、古くから深い緑のある、このタンナーはこうしてレッド・ウイング社の一部となりました。
以来、S.B.Foot社は主にレッド・ウイング社の靴のためのレザーを鞍すのをその主業務としていますが、同時に、米軍用 の防水レザーや、一部他社の靴・革製品用のレザーもつくっています。そうした中にハンティング用品用のカモフラージュ レザーがあります。アメリカではハンティングはポピュラーなスポーツで、特にレッド・ウイング社のある中西部では、多 くの男性がハンティングを楽しみます。そうしたハンティングの際のウエアや用品には、カモフラージュ柄が多く使われ ているのです。
ハンティング用のカモフラージュ柄は、様々なカモフラージュ柄を制作する専門の企業によってデザインされ、遠くか ら見ると周囲に完全に溶け込むべく、研究されています。さまざまな仕様環境に応じて様々な柄がつくられており、いわ ば高機能カモフラージュパターンです。それをデザインする企業は、それらの柄を使用者にライセンスすることで収入を 得る仕組みです。レッド・ウイング社の子会社のタンナーでも、そうした柄をいくつかライセンスし、ハンティング用品 (バッグ、ライフルケース、ジャケットなど)を製造する企業に販売しています。
2016年秋の新商品であるカモフラージュレザーのクラシックワーク6インチ・モック・トゥにはそうしたカモフラー ジュレザーを使用しました。 今回使用したカモフラージュ柄はMoussyOak社の「BreakUp」という柄で、林の中でのハンティングに効果があるポピュラーな柄です。
レッド・ウイング社は2004年にも同様のカモフラージュ柄レザーの6インチ・モック・トゥを発売しました(品番#8150)。 これには現在とは少し違ったカモフラージュ柄が使われ、主にヨーロッパで販売されましたが、日本でも少数販売したため、これを覚えているお客様もいらっしゃると思います。
ワークブーツには通常使われる事のないカモフラージュレザーですが、このベースとなっているクラシックワーク6インチ・モツク・トウは、 元々はハンティングブーツ用の靴のライン「アイリッシュセッター」であったことや、レッド・ウィング社の自社タンナーのレザーが使われている事を考えると、 単に「奇抜な商品」を開発したのではない事がおわかりいただけると思います。