REDWING (レッドウィング)
・11inch Engineer (ST)
エンジニアブーツが新たなタイプのワークブーツとしてアメリカで登場した1930年代、その多くは膝下丈のものでした。
当時は、アウトドアやヘビーデューティーなワーク用としてまだ一般的だった膝下丈の編み上げロングブーツに比べ、脱ぎ履きが簡単なブーツとして登場したようです。
やがて11インチ程度の丈のものが主流となってきたエンジニアブーツが、ワークブーツの市場で大きく伸びたのは1950年代です。急速に経済が発展し新たなスタイルを求める強いトレンドの中、若者が好んだ新しいタイプのワークブーツがエンジニアブーツだったのです。この時代の若者を描いた映画には白いTシャツの上に革ジャンを羽織り、ジーンズを履いてエンジニアブーツでオートバイにまたがる若者達がよく登場します。現代ではカジュアルファッションの定番のひとつにもなっているスタイルですが、当時はワーカー達が作業現場で着る作業着や作業靴を学校や普通の仕事場に持ち込むことはまだ認められておらず、反社会的で強烈に新鮮なものとして受け止められました。
こうした中でエンジニアブーツがワーカー達の中でも、新しく格好良い作業靴として流行となり、多くの靴メーカーがエンジニアブーツを作りました。
1980年代に日本でも販売されるようになり、古き良きアメリカのテイストをそのまま残したアイテムとして不動の人気を得るものとなりました。履き込んで革が馴染み、甲やシャフトに深いシワが入り、つま先に傷が入る。そうしたこと全てが味わいとなり、履く人の愛着を深める。このワークブーツの持つ魅力が特に際立つものがエンジニアブーツです。
定番として人気の#2268のレザーを「ブラック・ハーネス」にしたものがこの#9085です。
レザーの肌目を活かしたブラックのオイルドレザーで、キズやシワ、汚れがその味わいを深め革本来の風合いを楽しむことができます。