REDWING(レッドウィング)ROMEO(ロメオ)
「ロメオ」とは、両サイドにゴアを配し、紐を使わずに足にフィットさせる、スリップオンタイプのオックスフォード。チェルシーブーツの短靴版といったほうが早いかもしれません。この「ロメオ」という名称は主にアメリカで使われているようですが、その由来は定かではないようです。
創業当時、主にワークブーツを製造していたレッドウィング社は、世界恐慌の1930年代には積極的に紳士用の短靴を製造するようになりました。低価格志向が強まり生き残りをかけてそのニーズを取り込もうとしたものだと思われます。
その短靴の品揃えの中で、カタログにロメオが登場したのは、1934年です。キップレザーを使いステッチダウン製法で作られた#190です。数年後、製法をグッドイヤーに変更し、ブラックのバージョンが加わりました。当時のカタログでは「サービス・オックスフォード」(軽作業用の靴)に分類されています。
1951年には同型に当時は廉価だったエルクレザーを使ったものが登場し、#190の後継品となりました。
1950年代中頃、クッションクレープソール(現在のトラクショントレッドソール)の登場により大きく進化した時代、新たなタイプのソールを使ったロメオ(ブラウンのソール一体型と白いクッションクレープソール)が発売されますが、これらは1~2年で姿を消すことになります。
1960年代になるとロメオはレッドウィング社のラインナップから一旦姿を消し、くるぶし丈のチェルシーブーツが登場します。当時ロメオに使われていた品番#190が、この内のひとつに使われ1980年代まで定番として発売されました。。
1980年に、ロメオが再び登場します。セメント製法では有りますが、ブラウンのフルグレインレザー、17番ラスト、ウエッジ型のクッションソール、ヒールに付けられたプルタブなど、今日に続くデザインを持ったものです。この商品はアメリカの作業靴市場で今日まで続いています。
ロメオは取り回しの使いやすい作業靴のひとつの型として時代を超えてはかれ続けています。
そのロメオのスタイルをグッドイヤー製法で製造し、日本市場向けに導入したのは1998年。オロラセット・ポーテージ、ブラック・クローム、チョコレート・クローム、ホーソーン・アビレーン・ラフアウトの4色のレザーとトラクショントレッドソールを使ったものが登録しましたが、数年後、惜しまれつつも終盤となりました。
惜しまれつつ終盤となったロメオ、今回、ゴア部分を縫うミシン針の形状を見直し、ステッチの耐久性の向上、等の改良を加えたモデルがラインナップに加わります。
■ 商品仕様
製品名 | 2015新作 REDWING(レッドウィング) 8142 ROMEO(ロメオ) ブラッククローム |
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型番 | redwing-8142 |
メーカー | RED WING SHOES |
LEATHER:Black"Chrome"(ブラッククローム)
CONSTRUCTION:All-around Goodyear Welt(オールアラウンドグッドイヤーウェルト)
SOLE:Traction Tred(トラクショントレッド)